漫画アクションの「コドモのコドモ」が映画化されまもなく公開されます。
原作:さそうあきら
監督:萩生田宏治
です。
この映画は、青少年には有害と考えます。小中学生には明らかに有害である。高校生にだって見せたくない。
ハッキリ言って、「R−18指定」くらいすべき内容であると考えています
しかし、R指定などが無いだけでなく、子供が興味を持つような可愛いイラストまで散りばめて宣伝しています。
http://kodomonokodomo.jp/
内容を知ったら、多くの親は、我が子には見せたがらないと思います。
全く子供の幸せなんて考えていない。「子供を利用して少しでも儲けよう」という意図さえ感じます。
原作のさそうあきら氏や監督の萩生田宏治氏には子供がいないのだろうか。もしいたらその子が可哀想です。でも、子供がいたら、こんな映画は作らないだろうけど。
「あらすじ」は書きませんが、上にある「コドモのコドモの公式ホープページ」や「ウィキペディア」に少し書かれています。
以下に「コドモのコドモ」の問題点を列挙します
@ 命の尊厳性の観点から問題である
A 親も教師も頼ることが出来ないという点で問題である
B 小学生の出産を認めることになる点で問題である
この3点はしばらく前に書きました。繰り返しになりますので省略します。初めての方はこちらも是非読んでください。 → 「コドモのコドモ」は かなり有害
C 原作に子供向けでない表現が多い
いきなり最初の見開きで
小学校で「ペニ毛 見せろよ」ってセリフがあり、
P.120あたりから
小学校で「ペニス」「ヴァギナ」「性器」という言葉が何度も繰り返し出てくる
P.132では性器付き人形をつかった授業で
「これが勃起した状態」
「ハナコさんのヴァギナにタロウくんがペニスを入れました」
という表現など、過激な性教育の表現が多数あります
P.138では、医者が
「避妊にはピルを奨めます」
「コンドームは面倒くさがる男がいるでしょ」
「うっかり準備せずにやってしまった場合、緊急避妊ピルがあります。
これは72時間以内に飲めば大丈夫だから」
って、やたらと詳しい説明がある
D 誤解を招くおばあちゃんのセリフ
さらに、 2巻目のP.209のおばあちゃんのセリフ
「人の体はうまいことできとるもんじゃ。
赤ちゃんを産めない体に赤ちゃんはできんよ」
という表現。 まるで、小中学生でも妊娠できれば産んでも良いと言っているようなものである。
大人はそうは思わないだろうが、子供には間違った認識を与える恐れがある。
実際は母子ともに危険だし、育てるのも難しい。
これは、小学生だけでなく、中高生だって誤解する恐れがある。
E この映画のコピーが問題
「お腹のなかにはみんなの愛がつまっている」
というのも訳が分からない。
ここでいう「愛」とは何か? 無責任な出産も愛なのか? 責任の無い「愛」?
「愛し合っているからセックスしても良い」と主張している子どもたちと同じレベルの「愛」じゃないの?
F 小学生の妊娠は犯罪ではないか?
小学生が妊娠する、小学生を妊娠させる、それは極めて犯罪に近いことだと思います。
それを公然と映画化して良いのだろうか。
G 動物の出産のような出産場面
大人の助けを借りず、医者の助けも借りず、不潔な空き家で小学生が子供を取り上げる。
まるで動物の出産のような描写です。
H 出来ちゃった、生まれちゃった は教育上よくない
準備が整い、親を始め周囲の人たちから祝福され、待たれながら生まれてくることを先に教えるべきである。
親に話さず、大人に話さずに「出来ちゃった」 「生まれちゃった」では生まれた子が可哀想だし、命の尊厳性が伝わらない。
I 親に対する不信感が芽生える恐れがある
臨月になっても親が気付かない。話しても信じてくれなかった。そういう場面を見た子が、「うちの親も同じかも知れない。話してもムダかもしれない」って思うようになる恐れがある。子供心に傷が付く。
J 小学生が出産しても何も苦労せず幸せに子育てはあり得ない
そして、出産後は、何かで苦労したという表現もない。
いきなり12年後のシーンになり、親子が幸せそうにして、ハッピーエンド。
小学生が出産して、そんなことあり得ない。
子どもたちに「君もこんなふうに幸せになれるよ」とでも言いたいのでしょうか?
K 親の気持ちを考えていない
だいたい、小中学生の娘が妊娠して喜ぶ親がいるのでしょうか?
小中学生の息子が妊娠させて喜ぶ親がいるのでしょうか?
L ジャスコの上映
ジャスコ能代店のシアターでは上映予定になっている。
確認したら、上映中止も検討中だが正式に中止になってはいないそうだ。
まだ悪いとは思っていないようです。
( 抗議の電話番号はジャスコ能代店のHPへ →こちら 右上の方にあります)
イオングループの社会貢献ってこういうことなのか。
M 教育委員会の問題
能代教育委員会では、撮影場所として廃校を提供しただけでなく、映画の内容についても肯定しているそうです。
こんな教育委員会を残していて良いのだろうか。
N 「くっつけっこ」という行為と言葉が流行する恐れがある
「くっつけっこ」で妊娠したのですが、この言葉は、小学校や中学校で流行る可能性が高い。
「エッチする」で抵抗感が弱まったように、この映画によってさらに抵抗感が弱くなり、身近なものになってしまいます。
「ねえ、くっつけっこしない?」とか「××君とくっつけっこしたの?」とか。
O 大人向けに描かれたマンガである
第3巻のあとがきに
「小学生に子供を産ませてくれませんか 漫画アクション復刊にむけて新連載のお話を頂いたとき、 編集部から、いきなりぶっそうな提案を持ちかけられました。」と書かれている。
つまり「コドモのコドモ」は漫画アクションの読者向けに書かれたものであって、子供向けではありません。
P 子供向けにするのは無理
原作が大人向けに書かれた漫画であるから、少しくらいソフトにしても、子供に見せべき映画にはならないでしょう。
そもそも、子供が見る映画にする必要がない。
Q そもそもこんな映画、日本の恥です。
日本では小学生の出産が珍しくないと思われるか、少なくとも日本の倫理観では社会的に容認しているかの様に思われる。
以上のような理由から、「コドモのコドモ」は上映中止すべきだし、最低でも「R-18指定」くらいはすべきであると考えます。
(コドモのコドモに関する議論は、以前の書き込みのところで活発に行われているので、ここはコメント無しにします)