日本では「家庭が大切」というのは半ば常識と言えるだろうと思いますが、国によっては「個人」を重視しているらしいです。(聞いた話です)
福祉先進国と言われるところ(スウェーデンなど)では、離婚しても、結婚しないシングルマザーでも、同棲で子供が生まれても、不自由なく暮らせるように国が保護しているそうですが、家庭の支援ではなく、個人への支援が根底にあるそうです。個人主義ですね。
スウェーデンでは、夫婦別姓の選択制を早くから採用した国でも有名です。
しかし、事実上の離婚率は50%を超え、結婚から離婚までの平均期間が約10年という離婚、再婚大国です。入籍をしない事実婚が半数に迫る勢いで増えていて、入籍して生まれる子は1割にも満たない状態です。
若い世代で事実婚が半数を超えるようになるにつれ、男同士、女同士のカップルも増え、連れ子を含めて、子供たちを守るために、同棲と入籍の中間のようなサムボという制度を作ったりしていますが、家庭崩壊は止まらないらしいです。
都市部での構成割合で、最も多いのは母子家庭、その次に多いのは連れ子の夫婦、3番目が両親とも生みの親という家庭のため、学校でも両親が「生みの親」という子は20%程という状態だそうです。
また、離婚率といっても、結婚しないカップルが多数派になりつつあるため、単なる別離を調べないと、「一般的な離婚率」は出せません。だから正確な統計情報は無く、離婚率は分からないのです。
青少年の非行や犯罪も多くなって、日本で「夫婦別姓」を推進している人たちも、スウェーデンの名前は声高には出せないようです。
離婚率に触れないとか、事実婚を除いた結婚に対する離婚率だけを出したりして誤魔化しているようです。
もちろんスウェーデンをはじめとする福祉国家にも良い面があるのでしょうけど、単純に真似るのは危険だと思います。
しかし、夫婦別姓でも離婚の少ない国もあります。お隣の韓国がそうです。
韓国では「儒教の精神」がほぼすべての家庭に根付いていて、夫婦別姓の目的が「先祖(家系)を重んじる」ためであって、スウェーデンのような個人主義ではありません。
そのため、親子、兄弟を大切にする精神のおかげで、夫婦別姓でも家庭は維持できているのだと考えられています。
ただ、今の日本には儒教の精神の様なものは定着しておらず、「家庭主義」が減り「個人主義」が増えつつあるように感じます。なんだか心配です。
追記
友人から貴重なご指摘を受けましたので追記します。
その指摘は、スウェーデンを愛している方がこの記事を読んだときにどう思うかということでした。確かに読み返したときにとても失礼な表現だったと反省しています。スウェーデン国民全体を悪く言っている訳では決してありません。特定の国名も統計情報も出すべきでは無かったと反省しています。統計情報は見方や解釈次第で数値が大きく変わりますからね。
スウェーデンが「社会福祉」の面ではお手本となる先進国の一つであることは間違いありません。そこで生活している方々も良さそうです。最近の日本人よりよっぽど良いのかもしれませんね。
私は政治とか経済とかは専門ではないので(根っからの理系です)このような話は専門家にお任せするのが良さそうです。
私が言いたかったのは、「社会が十分に保護してくれると、家族や親戚が助け合う必要が無くなってしまう」という点です。「自分が妻を捨てても、親を見捨てても、国が助けてくれる」という安心感は果たして良いことなのか疑問だということです。今思えば、特定の国名や統計情報を出さなくても書くことが可能でした。
私のわずかな経験ですが、夫婦の関係が難しい時には、妻や親や子供に対する責任感で乗り越えることが少なくありませんでした。でも、自分が責任を持たなくても社会が保護してくれるとしたら、今までもこれからも家庭が維持できるかどうか‥。悲しいけど、これが人間の弱さですね。
こういう話に賛否両論あるのは分かっています。仕方ないですね。
ただ、私が無神経にスウェーデンを例に出したために不快な思いをもたれた方がいらっしゃるかもしれませんので、その点は謝罪いたします。申し訳ありませんでした。
結婚生活で幸せを感じている方や子育てで幸せを感じている方は
共感して頂ける部分もあると思いますが、結婚や子育てで不幸を感じている方には受け入れがたい話かもしれません。
結論
「恵まれている」っていうのは、手放しで喜べないことが多いです。
2007年10月11日
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/12322292
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
現代家庭の崩壊とその受け皿【課題抽出】
Excerpt: さて、早速ですが私のチームでの今年の追求軸をグループで話し合ってみました。 20...
Weblog: 家庭を聖域にしてはいけない
Tracked: 2008-01-12 18:59
http://blog.sakura.ne.jp/tb/12322292
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。
この記事へのトラックバック
現代家庭の崩壊とその受け皿【課題抽出】
Excerpt: さて、早速ですが私のチームでの今年の追求軸をグループで話し合ってみました。 20...
Weblog: 家庭を聖域にしてはいけない
Tracked: 2008-01-12 18:59
検索から来ました。検索キーワード『スウェーデン 家庭崩壊』
貴殿の意見にほぼ賛成です。恵まれた環境というのは、時として人を堕落させてしまいますよね。
国名を出して、よくなかったのでは?という意見に謝罪する必要はないと思います。私は全く失礼だとは思いません。客観的に論を展開されていますし、誹謗中傷ではないのですから。
コメントありがとうございます。とても勇気が出ます。
日本という国は、福祉面ではありませんが、経済的には恵まれていますから、やはり気をつける必要があると思っています。
よろしければ、これからも応援(批判もOKです)をよろしくお願いします。
DVに苦しんでいるけど一人では経済的にやっていけないから離婚しない、という女性も結構いると思うんですがね。
DVまで行かなくても、夫婦仲が冷め切った状態でもとにかく離婚しないほうがいいんだ、と言うお話ですよね。
嫌いな相手でも無理して助け合え、と。
離婚する=悪い
離婚しない=良い
という評価軸自体、かなり相対的なものだと思うのですが。
ああ、韓国は高校のクラスに一人レイプ犯の国だそうです。ソースは確か週刊誌だったと思いますので信憑性はどうかと思いますが、統計上性犯罪が日本よりも遥かに多い事は確かです。
儒教精神のお陰で結束の強い家庭で育った子どもが性犯罪を犯しているし、性犯罪で傷ついているわけですね。
若者の非行化を心配するブログ(ですよね?)で持ち出す例としてはどうかと思いますが。
言いたいのは「離婚が悪い」という話ではなくて、「離婚率が高いのが悪い」ということです。
中には離婚した方が良い場合もありますから、そういう夫婦は早く離婚すべきでしょう。
離婚した家庭の子供は再婚しなければ片親ですから、どうしても父母の揃った家庭の体験ができなくなります。そういう子は、親族や地域の夫婦が、時々我が子のように面倒を見てあげたら、その子にも「父母の揃った家庭像」が出来るんです。
ただ、離婚率が高くなると、社会に父母が少なくなるというのです。もっとハッキリ言えば、子供を育て上げた父母が少なくなり、片親で育て上げた大人が増えるというのです。
片親の家庭の子供に「父母像」を教えられる父母が、地域から減っていくのです。
社会から「父母」が消えていく。「夫婦の姿を知らない子」「父母の揃った家庭像を知らない子」が増える。これを心配しています。
それから、最近の韓国の(特に若い女性の)淪落は酷いですね。10年以上前でしょうか、若い世代に儒教の精神が受け継がれず、儒教嫌いが増えているというのが問題視されていましたが、それが原因なのかどうか分かりません。関心は持っているのですが、未だによく分かりません。
今の政治の代議士さんは、個人主義国民の代表、結局、予算の取り合い。福祉という名の下に・・・。ウサギとカメ どんなに、のろまで皆に馬鹿にされても、コツコツ歩めば それなりに得るものがある。草枕にあるように、水を飲み喜ぶものあり、錦をきて憂うものあり・・・。
まったくね。
不況になった今、「大臣も官僚も給料を減らして頑張るから、国民の皆さんも一緒に忍耐してこの不況を乗り越えてほしい」
という総理大臣は出てこないのかね。
上に立つ者が自分よりも苦労している姿を見れば、不満は減るし、国全体の結束力も高まるのに。
スウェーデンは「性規制」が厳格な国のように思います。
しかし、以下のグラフで報告したように、
http://like700.hp.infoseek.co.jp/53.html#sweden
スウェーデンでは性犯罪が増えています。
そのように性犯罪が増えていることから、
スウェーデンでは、性教育が厳格に過ぎたため、
(スウェーデンが性にルーズな国とは思われません)
その思想が、スウェーデンの性と家庭に対する考えを歪めてしまったのではないでしょうか。
お金さえあれば、仕事さえあれば、裏切った相手にすがらなくては子供を育てられない惨めな状況から脱して、女性が自分らしく生きていける。
経済的な問題や、世間体、子供には父親が必要という思い込みの文化さえなければ、無理に再婚することもないし、結果、義父による虐待など起きないのではないでしょうか。
シングルマザーが経済的に独立できれば、精神も安定し、母子家庭の子供も幸せに暮らせるのではないでしょうか。
片親がいないことが、劣っている。自分にはお父さんがいない。他の人にはいるという、社会の価値観が子供を苦しめているとも言えます。色んな家族のありかた、多様性が認められている社会では、片親であることによる子供の苦しみは減るかもしれません。
私は、妻の我慢で成り立つ日本の家庭より、スウェーデンの社会の方が、男女ともに幸せのように思います。
私は、日本に幸せな家族を増やすためには、子供のうちにちゃんとした性教育、家族の価、性行為は愛を伴うべきもの、女性に対することを、教える必要があると思います。
小さいうちに、中高生等が初めて触れる性行為の媒体が、愛のないもの。同時に複数の男に遊ばれる女、周りの男は笑ってる、嫌がるところ無理やりする行為等をみて興奮してると、そういう性的欲求が出てくる。愛のない行為が増えれば傷つく女性が増える。性犯罪も増える。やりたい為だけに言葉巧みに女性を口説き、そのあと捨てる男。複数の女をキープする男、結婚してても女遊びをする男がが生まれる。家族を持っても、その欲求を外で満たしたくなる。風俗大国の日本が出来上がる。
沢山の女とできる男はすごいととか、夫はちょっとくらい女遊びをしても良いという男社会にだけある根強い価値観をなくさないと、幸せな家庭を作ることは難しい。
夫の裏切りで成り立つ家族はいらないです。