2009年06月24日

石川の条例に反対するネット安全モラル学会

ネット安全モラル学会、子どもの携帯禁止条例に陳情
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/45879.html

というニュースを見ました

「石川県の条例は、子どもがインターネットの世界を理解し、その進歩に適応していくリテラシーの向上機会を奪うもの」

「子どもの携帯電話購入および所持については、個々の家庭の自立的自治の世界に委ねられるべき」

という主張です。

作りたての学会のようですが、ちょっと(かなり)心配です。

ネット安全モラル学会のホームページを見ると、

ネット安全モラル学会は、21世紀に生きる子どもたちがインターネットと携帯電話の恩恵を受けるとともに、その犯罪性について深く理解し、ネット犯罪の加害者にも被害者にもならない自制心と行動力を育てることをねらいとして、世界中の研究者、実践家、実務家、民間企業、行政、保護者などの幅広い知恵と行動力を結集して、各種の学術研究と実践的なプロジェクトに取り組むために設立されました。

とあります。

これが大人が対象というのなら、もっともで良い活動だと思います。しかし、小中学生に対して、「自制心と行動力を育てる」としたら、それは非常に酷な話です。

この団体が石川県の条例に反対していることから、心配な点は次のとおりです。


【現在のケータイが小中学生にとって危険な道具であるという認識が薄い

ダガーナイフを禁止するのは危険な道具だからです。これは大多数の人が賛成でしょう。
ではケータイはどうでしょうか。小中学生には加害者になるよりも被害者になりやすいのではないでしょうか。
親の知らないところで、悪意を持った大人や業者が近づいてくるのです。

悪意を持った大人が子供の振りをして小中学生を騙すのは簡単なことです。そういう人たちは、何ヶ月もかけて優しい言葉を投げかけ続けます。同時に複数の少女をプールしています。安心させたところで「一度会わない?」っておびき出すのです。

ケータイで子供にコンタクトを取り、犯行時は危険を冒して保護者の近くまで行ったりしません。ケータイで自分の都合のいいところに来させるのです。
悲鳴だって聞こえません。犯罪に気がつくのは車に乗ってから、あるいは部屋に入ってからですから。

だから、地域で防犯活動したって太刀打ちできません。


【善悪の判断を小中学生に押し付けている】

ネットリテラシーというのは小中学生にはかなり難しい分野です。常識も身についていないし、テレビニュースだってあまり見ないし、対面でさえトラブルが多いのですから。

そんな小中学生にケータイを持たせて、犯罪と護身の教育をするというのは、こどもに過度の負担を強いることになります。大人にだって難しいのですから。

それに、小中学生にあらゆる犯罪手口を教えるのですから、それって正しい教育なのでしょうか?


この団体はこれから立ち上げようとしているので、今後どのような方向に進むのかは見守るしかありませんが、心配です。

親と子の信頼関係を結びつける活動をしてくれたらいいけど、子供の自由や権利をかざして、結局は親がわが子を保護できない環境にしてしまうのなら、存在しなかったほうが良いと言われる団体になるでしょう。

よい方向の活動をされることを願います。
posted by こまもりパパ at 13:07 | Comment(2) | TrackBack(0) | こまもり情報

2009年06月21日

石川県で子供に携帯を持たせない条例

県議会の自民党などは17日、小中学生に携帯電話を持たせない努力義務を保護者に課す「いしかわ子ども総合条例」の改正案を6月議会に提出した。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ishikawa/news/20090618-OYT8T00115.htm

というニュースを見ました。

かなり思い切った過激な条例で心配になりましたが、罰則規定がなく、親への意識改革が主目的の改正と考えれば妥当なところかなと思います。

「子供の権利」をやたらと強くする条例を出して、親のいうことを聞かない子供を大量生産する県よりもよっぽど良いと思います。

そもそも、なぜ都道府県レベルの携帯対策で苦労するかを考えれば、安全な携帯電話が少なすぎることと、フィルタリングの質が悪い点だろうと思います。

電話機能だけとか、家族間メールまでとか、メールはつかえるけどwebは使えない電話機って殆どないしあってもデザインを選べるほど出ていない。

子供向け携帯を個別の機種にしないで、すべての携帯電話にそこまで制限設定する機能を必須で実装すれば済むことなのに、携帯各社は絶対にそんなことをやろうとはしない。

機能を制限するだけなら、ハードウェアは共通で、ソフトウェアで親権者のパスワードロックを当該機能に付けるだけのことで、たいした開発費用はかからないはず。「ボタンを押しても反応しない」ようにするだけですから。

つまり、ケータイ会社は多くの保護者が願っている選択機能を、その気になれば全機種に実装できるのに、かたくなに実装せずにいるわけです。

それに、EMAで強制的にフィルタリング対象外にされるサイトに危険なものが多いのも大問題です。 未だにミクシィやモバゲでは警察から削除要請をされるまで危険な誘いが消えないことが多いといいます。

EMAが今の腐敗体質でいるかぎり、どんなにフィルタリングの制度が向上しても、決して安全にはならないでしょう。

このように、携帯電話会社が起こしている問題を誤魔化し続けているために、条例などで苦渋の選択をせざるを得なくなっているのでしょう。

私は、ケータイそのものが子供に悪だとは思いません。
もちろん、電話を持たせることで、子供の交友関係を把握しづらくなるという問題点はあります。でも通話機能だけではここまで子供の犯罪は増えなかったでしょう。

問題なのは、携帯電話を提供している会社が、子供の安全を重視していないところにあると思います。企業のモラルが変わらないといけない。携帯電話会社はもっと社会貢献すべきだと思います。

しかし、熾烈な競争のただ中にいる会社に求めても実行しないでしょうから、条例ではなく法律で子供を守るようにして、企業間で公平になるように規制すべきだと思っています。

フィルタリングは国が主導で行うべきだという自民党案に対して、民主党が中心に出してきたEMA(モバイルコンテンツ審査・運用監視機構)によって、企業の大きな抜け道を造ってしまいました。

フィルタリングが国の主導で行われていたら、石川県条例での苦労も減ったでしょうね。
posted by こまもりパパ at 00:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | こまもり情報