2009年03月26日

性教育訴訟に見る新聞各社の違い

現在、七尾養護学校(現・七生特別支援学校)の性教育訴訟問題をご存じでしょうか。
過激な性教育と、それに対する判決に対して、新聞社の対応が分かれています。こういうテーマだと新聞社の思想とか価値観が明確になります。

都議が訴えられているのは次の点です。

 この問題では、避妊具を装着するための男性器の模型を使って性交の仕方を教えるなど、独自の性教育を行っていた養護学校を都議3人が視察し、教材を没収。教員らが損害賠償を求め提訴した。判決で東京地裁は、都議の行動を「学校の性教育に介入し、教育の自主性を阻害した」として、教育基本法が定める「不当な支配」と認定し、都議と都に計210万円の損害賠償を命じた。

産経新聞のニュースを見ると次のように報道されています
(2009.3.13)
 知的障害がある児童生徒を対象とした同校では、独自の性教育を展開した。精通の指導では、男性器を模した模型から精液に似せた白い液体が飛び出るものもあった。男子生徒が集会室で突然、「学校で恥ずかしいことじゃないと教わった」と自慰行為を始めたこともあった。

いくら養護学校といえども、授業中に堂々とマスターベーションをし始める子が現れるような授業は、私はかなり異常な教育だと思います。
実際の教材の写真がありますので興味のある方はご覧ください。
ただし、いきなり過激な写真が出ますのでご注意ください。
「性教育 これでいいのか?−小学校で性交人形を使った性教育−」

ここで新聞各社の対応を紹介します

簡単にまとめると、
【産経新聞】と【読売新聞】は、
 ・良くない性教育であり
 ・都議の行為は当然
 と主張していますが、
【朝日新聞】と【東京新聞】は逆で、
 ・この性教育に問題はなく
 ・都議の行為は不当である
 と主張しています。


【産経新聞】 『性教育 過激な内容正すのは当然』(主張、3月14日)

 問題の性教育は性器のついた人形を使うなど不適切な内容であり、都議らの是正に向けた取り組みは当然の行為だ。これを不当とした判決は極めて疑問である。

【読売新聞】 性教育判決 過激な授業は放置できない(社説、3月16日)

 東京都議の言動に行き過ぎた面はあったかもしれない。しかし、政治家が教育現場の問題点を取り上げて議論し、是正していくこと自体は、当然のことと言えるだろう。

【毎日新聞】「不当な支配」判決 教委の存在意義が問われた

もちろん授業を見たり批判したりしてはならないというのではない。より適した改善や向上を目指す自由で建設的な批判や討議、意見交換は活発に行われるべきだ。しかし、判決が指摘したように、都議の言動は教員を萎縮(いしゅく)させる高圧的な非難といわざるを得ない。そして傍観的態度をとった都教委の責任の重大さを考えなければならない。

【朝日新聞】 『性教育判決―創意つぶす「不当な支配」』(社説)

 知的障害をもつ子どもたちが、性犯罪の被害者にも加害者にもならないためにどうしたらいいか。現場の教員らは日々悩みながら工夫を重ねていた。やり玉にあげられた人形は、自分のからだの部位を把握することも難しい子どもたちに、わかりやすいようにと考えた末の結果だ。
(中略)
 これだけでなく、日の丸・君が代をめぐる起立と斉唱を義務づけ、大量の教職員を処分してきた石原都政下の都教委では、現場の自主性を害するような政策が続いてきた。


【東京新聞】『不当支配』認定 教育介入へ当然の判決(社説)

 養護学校を訪れた東京都議が反論もさせないまま性教育を一方的に非難したのは旧教育基本法が禁じた「不当な支配」と認定された。現場に立ち入って教育の自主性を侵した行為を猛省すべきだ。

毎日新聞は明言していませんが、過去の記事をみれば七生養護学校の性教育を評価しています。
「スローライフ スローセックス」


社説で比較してみましたが、記事の見出しや内容にもこの思想や価値観が表れているのは当然です。従って、読んでいる新聞によって極端な影響を受けることになります。

性教育については、愛読している新聞によって、かなり違う考えを持つことになると思います。

私は昔、朝日新聞を読んでいたときに、愛国心が無くなり、社会に対して批判的になっていく自分に気づいて、それ以降は朝日新聞を読まなくなりました。過激な「朝日ジャーナル」は廃刊になりましたが、その路線は今も変わっていないようです。

新聞の記事も、そのまま鵜呑みにしてはいけないということですね。自分のアタマで考えることが大切だと思います。

それにしても、この裁判の行方は気になります。
私は都議を応援したいと思っています。
posted by こまもりパパ at 12:58 | Comment(8) | TrackBack(0) | 関係ない話

2009年03月01日

子どもの防犯対策講座

を受けてきました。民間のNPO団体の講座でした。

防犯対策には
・犯罪機会を減らす方法
・犯罪原因を探る方法
があるが、特に子どもに対しては前者の方法で考えるべきだそうです。
(後者の)犯人像や犯罪手口を教えて「自分で判断して、自分で防御しなさい」という丸投げはすべきでないと言っていました。こうすれば助かる、こうすれば逃げられるという丸投げはよくないということでした。

「子どもに判断と対応を丸投げしない」というのは私も同感です。ケータイを持たせることで、親がフィルタになれなくなるため、結果的に子どもに判断と対応を丸投げすることが問題であると考えています。地域の防犯についても同じだと思っています。

だから、犯罪機会を減らす対応が重要であるということで、犯罪に遭いにくい環境作りが重要であり、犯罪に遭いやすい場所を特定して子どもに近づかないように教えることが重要であると講師がおっしゃっていました。なるほどと思いました。

一例として、落書きが多い場所は人目のつきにくい場所だから、危険な場合が多いそうです。落書きは「いたちごっこ」になっても消し続けるべきだそうです。
そういえば、以前にニューヨークのジュリアーニ市長が、地下鉄の落書き(軽犯罪)に対する取り締まりと罰則を強化した結果、凶悪犯罪が激減したという事例を思い出しました。


ただ、講演の後半の、性教育やCAPの紹介では、完全に「子どもに丸投げ」の対応で、講師自身の論理矛盾を感じました。
安全な環境を作ってあげるのではなく、「こうすれば安全、こうすることは危険」という判断を子どもにさせる教育のようです。講師自身がまだ頭の整理が十分に出来ていないのでしょう。


実際に性器の名を覚えさせる性教育での利点と欠点は次のようなものがあると聞いています。
【利点】
今まさに性行為をしている子どもと、性行為をしようとしている子どもに対しては、詳しい性の知識を与えることで、妊娠中絶などの被害を減らせる。
【欠点】
手をつなぐのが精一杯だったカップルが、性教育を受けた後、お互いの性器を見せ合うようになる。

と、一部の子どもたちには救いになりますが、多くの子どもたちには却って興味を持たせ、セックスの話は恥ずかしいことではないという正当化の材料にもなっています。

またCAPの利点と欠点については
【利点】
親兄弟や親戚から虐待を受けている子に対しては、「NO」と言えるようになることで、救済の道が開ける。
【欠点】
「親が正しいとは限らない」「必ずしも親に従わなくてよい」という教育が、親への尊敬心を失わせ、子どもを「わがまま」にするため、親の言うことを聞かなくなるという問題が多発している。

どちらの場合も、すぐに救済が必要な子に対しては効果があるのですが、その他大勢の子どもに対しては、好ましくない影響を与えることになります。

その原因は、やはり「子どもに判断を丸投げする」という発想にあると思います。「親を信じていいか悪いかの判断」を子どもに丸投げする。「性行為をするかしないか」を子どもに丸投げするという教育のため、結果的に子どもに無理な負担がかかっているのだと思います。
子ども全体に性教育やCAP教育を施して子ども自身に判断と責任の重荷を負わせる前に、安全な社会環境と家庭環境を整備してあげることが先だと思います。性教育がいらないような安全な環境を作ってあげる努力の方が大切だと思います。


これらのことは、利点と欠点の両方を教えてくれないと、保護者として正しい判断が出来ません。両方を聞いた上で、我が子には受けさせるべきか、受けさせないかを保護者が判断できるようにしてもらいたいものです。

ケータイも同じです。いつでも子どもと連絡が取れて便利で安心だという利点がありますが、同時に子どもの交友関係を監視できなくなるという欠点もあります。(これは深刻な問題なのです)

携帯電話会社も、ケータイ関連サービスの会社も、マスコミも、そのような欠点については一切保護者に伝えてくれません。欠点も同時に伝えてくれていたら、ケータイを持たせる親は少なかったかもしれません。
posted by こまもりパパ at 23:39 | Comment(2) | TrackBack(0) | こまもり情報